開業のポイント

開業のコンセプト(イメージ作り)

開業のコンセプト(イメージ作り)

開業するにあたって、最初に考えなければいけないのが開業コンセプトです。

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  • 診療内容
  • 診療規模(売り上げ・従業員数・施設の大きさ・駐車場)
  • 立地(駅前・住宅地・ショッピングモールセンターなど)
  • 将来の最高売り上げ
  • 老後(引退までにいくら貯める・何歳までやる・後継者は…)
  • 対象患者

具体的には、【どんな診療を】【どんな場所で】【どれ位の規模で】【対象患者層は誰で】【時期はいつ頃から】【どの位の資金で】という事をある程度明確にした上で、進めてゆく事が重要です。

開業コンセプトは、これから始まる開業準備の中で「指針」となるものですから、完璧とまではゆかなくても出来るだけ具体的に作り上げましょう

開業コンセプトを作成するコツは、まず思いつくまま書き出してみる事です。

思いを文字にする事で、少しずつイメージが固まって行きます。

但し、ほとんどの先生が開業は初めてでしょうから、コンセプト作りにおいて、客観的な意見をしてくれる人のアドバイスを参考にした方が良いでしょう。

よく、先輩開業医の意見を聞く人がいますが、えてして自分の苦労話や自慢話に終始しているのがほとんどです(中には、すばらしい経験談を聞かせてくれる人もいらっしゃいますが…)ので相談相手は、慎重に選んで下さい

繰り返しになりますが、ここで、より具体的な方針を立てる事が開業の基本になりますので、全力でコンセプトを作り上げて行きましょう。

場所選び

場所選び

場所の選定はもっとも決断がいり、重要な選択になります。

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標榜する診療科目によっても、適した立地は違いますが概ね、医院自体の存在がわかる場所に越した事はありません

開業において、「流行るか流行らないかは最終的にはドクター次第」という考え方もありますし、その考えは決して間違っていないと思います。実際に路地裏の辺鄙な所に位置しながらも、日に100人以上の患者さんが来る診療所も存在します。

ここで言う立地の重要性は、いかに早い時期に患者さんを集められるかという点にポイントをおいた考え方です。

他の商売でもそうですが、人目につく場所で開業するのとそうでないのとでは立ち上がりの早さに雲泥の違いが出てきます

先ずは人目につく場所を第一優先で探してみて下さい。

診療圏調査

診療圏調査

候補地が出てきたら、次は診療圏調査です。

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周辺人口・人口の年齢別割合・近隣競合医院など細部にわたって調査して下さい今では各種の「診療圏調査ソフト」がありますので、大体のデータは簡単に揃いますが、それはあくまでも参考データだと考えてください

「診療圏ソフト」の予想患者数データというのは簡単に言うと、診療圏内(一般内科であれば半径500m以内)の人口にその科目の受療率を掛け、競合する診療所の数で単純に割っただけです。言い換えれば、近隣医院の中には、お年寄りの先生で全く流行っていないところもあれば、若くバリバリの先生で異常なほど患者さんを集めている医院などさまざまですが、その辺り医院特性は全く勘案されていない平均値だという事を理解しておいて下さい。もう少し付け加えれば、競合医院の数は多いが、どこもあまり流行っていなくて充分に患者数が見込める場所もあれば、競合が1件しか見当たらないが、その医院が地域住民に多大に認知されていれば、そこでの開業は難しいでしょう

では、どうすれば良いのでしょうか?

医薬品の卸しなどを使って、大体の患者数などの情報を掴む事は出来ますが、それよりもっと重要な事は住民の生の声を聞いてみることです。標榜する科目の対象患者となる年齢層を中心に、少なくとも50名以上の方にヒアリングを実施して下さい。ヒアリングする事によって、本当のマーケットリサーチが可能になります。

ヒアリングはなかなか大変な作業ですが、自分でおこなうのかアウトソーシングに出すのかはともかくとして、必ず実施する事をお勧めします。

事業計画

事業計画

事業計画は、経営の基本となるものです。

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融資を受ける際にも事業計画の良し悪しによって融資可能な金額が違ってきたり、場合によっては、融資が受けられなくなるくらいですので、しっかりとした事業計画を作ってください

最低でも「投資計画」「1年目の月次損益計算書」「5年間の年次損益計算書」の3つは作成してください。ポイントとしては、収入は厳しく、支出は多めの予算を立てることです。決して数字合わせの事業計画を立てない様に心掛ける事です。

事業計画は今後の経営指針にもなり、また後述する資金調達のために大変重要なもので、事業計画の良し悪しが融資可能に大きくかかわってきますので、コンサルタントや税理士などのプロに任せた方が良いでしょう。

資金調達

資金調達

事業計画が出来れば、次に資金調達です。

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総額でいくら必要なのかを把握し、自己資金と照らし合わせて、不足分をどこから・幾ら位借り入れするかを考えます

開業融資に関しては、国民生活金融公庫や各自治体の制度融資、各種金融機関など各所で取り扱っていますが、借り入れする金融機関によって利息や返済条件もまちまちですので、まずは担当者に相談を持ちかけてみてください

保証人や担保さえあればお勧めなのが、国民生活金融公庫です。国金の特徴は長期固定金利だという点です。変動金利でない為、返済計画に狂いが生じず計画的な返済が可能だからです。ですから、まずは国民生活金融公庫での融資を受け、それでも足りない場合に他の金融機関で資金調達する方法がベストです

交渉においては、しっかりとした事業計画をもって、さらには熱意をもって担当者に夢を語って下さい。

物件契約

物件契約

資金の目途がついたら物件契約です。

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契約を完了した段階で開業場所が正式に決定します。原則としてはもう後戻りは出来ません。

ですから、契約に至るまでに診療圏調査や資金調達の目途を付けておき、ゴーであればいかに有利な条件で契約出来るかがポイントになります売買であれば売買金額を、そして賃貸であれば保証金・家賃・共益費など少しでも安い条件を引き出せるかが今後の経営を大きく左右します。と同時に、テナント賃貸の場合、今日契約してすぐに明日から内装に入るという例は少ないでしょうから、家賃がいつから発生するのかという事も重要です

契約において、有利な条件を引き出す為にはテクニックが必要ですので、この交渉は是非プロに頼んで下さい。

建築・内装の実施

建築・内装の実施

建設会社や内装業者は日本全国に数多く存在しますが、住居と医院は全く別物ですから、是非医院を手がけた事のある業者さんを選んで下さい。

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医院において重要なのは、第一に医院スタッフや患者様の動線ですロスを無くしいかに効率的な動きができるのかがポイントです

次に、診療ブロックと管理ブロック(待合室・受付など)のゾーンニングも必要です。それから、医療機器に適した資材を使う事も大事です。

これらの事は、初めて医院を手がける業者さんには難しく、勉強してもらうにしても時間がかかる為、医院建築や内装に慣れた業者さんにお願いするのが良いでしょう

予算は、安ければ安いほど良いというものではなく、費用対効果の高いつまりはリーズナブルな業者さんがベストです笑い話のような話ですが、ある先生が業者選定において、価格だけで選んだ為にX線室の遮蔽が不十分で、放射線が漏れていたという話もあります。

患者さんの判断がつかない時や医院建築に精通した業者さんが分からない時には、そのあたりの知識のある人に相談して下さい。

広告宣伝

広告宣伝

広告宣伝は開業において非常に重要です。

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目的は医院を知ってもらう事です。医院を知ってもらえなければ患者さんは来てくれませんし、医院経営も成り立ちません

広告宣伝とひとことで言っても、たくさんの媒体が存在します。織り込みチラシ・駅看板・野立て看板・電柱広告・地域情報誌・タウンページ・ホームページなどなど他にも色々ありますが、ここで重要になってくるのが最初に考えたコンセプトです。基本コンセプトにもとづいて、医院のターゲットとする患者さんの目に留まるように効果的な広告宣伝を行って下さい

広告宣伝を行う場合には、ホームページ以外は原則として、「医療法」の広告規制がありますので、広告内容も何を書いても良い訳ではありませんので注意が必要です。

職員採用

職員採用

いよいよ、医療の顔となる職員の採用です。

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患者さんが医院を選ぶ時、Dr.はもちろんの事どんなスタッフがいるのかも考慮に入れて、自分のかかりつけ医を選びます

開業=サービス業の始まりですから、笑顔が綺麗で、愛想がよく、優しく且つ優秀であれば理想的ですが、そんな良い人はなかなか集まりません。とりあえずは真面目な人間性を持った人を雇ってください

と言っても、わずか1~2回の面接で採用を決めるのですから面接経験の豊な人と複数で面接を行う事をお勧めします。人選あたっては、面接だけではなく簡単な筆記試験や実施試験程度は評価対象にした方が良いでしょう。

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